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マチノキ (2013)

愛知県 木造3階建
共同設計:ウタグチシホ建築アトリエ
構造設計:寺戸巽海構造計画工房 
施  工:誠和建設 株式会社

写真:杉野圭
「第25回すまいる愛知住宅賞」受賞
「住宅セレクションvol.4 『かしこい家』」 入賞

この地で長く暮らす若い夫婦は、それぞれの仕事場を持ち、子供達と地域に愛される住宅を希望されていました。
敷地は周囲を高台に囲まれた谷地で、冬は敷地全体が日影になる場所であり、周囲からの見下ろしも配慮する必要があった。
外観は「坂と焼物の町」常滑の旧市街に残る煙突の形状や斜めの石垣、下見板張の壁に習い、台形の形とした。昔からある地域の技術、形式を受け継ぎながら、現代の材料、技術を加味する事で、より効果的に地域の環境と現代の生活を繋ぐ住宅をめざした。家の中心に建つ吹抜けは、環境装置としての役割を持つ。空からの光をルーバー越しの木漏れ日に変え、外部の余白と相乗して煙突効果による通風を発生させる。また冬は土壌蓄熱式床暖房の温熱を伝える空間として働く。いわば、家全体に光と風を届ける、家の中の幹。吹抜け周りには、スキップフロアが木の葉の様に取り付き、ルーバー越しの柔らかな風景の連なりがこの家の一体感を生み出す。緑の斜面に包まれた谷間に人々が集う、まちの「樹」となる住宅。

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