AKIHIDE HANYA A&A｜愛知県名古屋市の設計事務所　株式会社半谷彰英建築設計事務所

ＲＣ造２階建
構造：株式会社メイホウ・オンスタジオ・アソシエイツ構造設計事務所　
施工：株式会社岡本建設

写真：谷川ヒロシ

3代続く良好な住宅地での建替
全体は３つに分割されたコンクリートの箱から成る。

道路側の箱は、ばら板型枠のコンクリート打放しとして、この宅地が作られた時代を思い出し、他の箱は、外断熱の塗壁として現代の宅地の様相に馴染ませている。
各箱の間はスラブで繋がれ、光と風が抜ける外的な空間としている。

結果、建物全体は、内外が幾重にも重なるグラデーションによる奥行きを獲得している。

かつての古屋の持つ外光や庭、隣地との関係を引き継ぐ目的で、LDKは古屋の配置をなぞり、リビングの南窓は昔と同じ位置としている。
塀は、隣家の視線を躱す最低限の高さとしつつ、既存の塀や隣地植栽を借景とした開口を設け、視線と風が敷地内外に広がるものとした。

アプローチを兼ねた駐車スペースは、その後ろのピアノ室とともに、住み継がれる街にささやかなポケットパークの様相を提供する。

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世代を超えて受継がれてきた土地の記憶と、良質な住宅地の関係を次代へと引継ぐ計画である。